サーターアンダギー

写真: Ocdp · CC0

サーターアンダギー

沖縄のお菓子。小麦粉、砂糖、卵の固い生地を丸め、わずか140〜150°Cの油でゆっくり揚げます。先に外側が固まり、そのあと中心がふくらんで外側を割ります。その割れ目が笑顔に見立てられるので、おめでたい席で揚げられます。ほかの揚げ物では破裂は失敗ですが、ここでは割れることが目的で、それを起こすのは水でも空気でもなく、ベーキングパウダーです。

材料

6人分
  • 生地(直径4cmの玉約12個分)
  • 卵 · 約110g、室温に戻す2
  • 砂糖 · 写真のような黒いものは、黒糖100gを細かく砕いて100g
  • 薄力粉200g
  • ベーキングパウダー · 約4g小さじ1
  • 揚げ用
  • サラダ油 · 深さ5cm以上1l

作り方

  1. 卵と砂糖を2分、砂糖がほぼ溶けるまで泡立て器で混ぜる。

    ⏲ 2分
  2. 薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れ、粉気がなくなるまでだけゴムべらで混ぜる。水は加えない。少しやわらかめのクッキー生地くらいがよい。

  3. ラップをかけて冷蔵庫で30分冷やす。冷えると手につきにくく、丸い形を保つ。

    ⏲ 30分
  4. 鍋に油を5cm以上入れて140°Cにする。手に油を塗り、生地を35gずつ丸める。

  5. 4〜5個ずつ、そっと油に入れる。最初は沈み、まもなく浮き上がる。

  6. 火を弱いままにして油がゆっくり150°Cまで上がるようにし、8〜10分揚げる。玉はたいてい自然に転がり、数分たつと上が割れはじめる。転がらないものは箸で転がす。

    ⏲ 9分
  7. 竹串を中心に刺して何もついてこなければ、網に上げて冷ます。

アレンジ

  • シロとクロ:沖縄の店では、白砂糖で揚げたものをシロ、黒糖のものをクロと呼びます。写真はクロです。黒糖は塊なので、先に細かく砕きます。
  • 色つきの生地:蒸したかぼちゃ、紅いも、ターメリックを基本の生地に練り込みます。
  • 細長い棒:ko.wikipediaによると、葬儀や法事には丸ではなく細長い棒状に作り、お祝いには直径12〜15cmもの大きさに揚げることもあります。
  • マラサダとオリボル:よく比べられますが、どちらもイーストでふくらませた生地を揚げるもので、油に入る前にすでにふくらんでいます。
くわしい説明と理由 (1)
  • 開口笑(カイコウシャオ):祖先と考えられている中国のお菓子で、5cmほどの大きさで白ごまをまぶします。名前は「口を開けて笑う」という意味で、同じ割れ目を同じように読んでいます。

コツ

  • 割れることが目的です。ko.wikipediaはこう説明しています。低い温度の油でゆっくり揚げると、丸い表面が先に固まり、そのあと中がふくらんで割れる、と。ほかの揚げ物ではそれは失敗です。メンチカツは破裂の原因を「肉だねの中の空気、具材の水分、そして油の温度」に分け、三つともそろえば破裂しないと言っています。
くわしい説明と理由 (5)
  • サーターアンダギーはそのうち二つをメンチカツと同じようにそろえ、それでも割れます。生地に水は入りません。ko.wikipediaは水を入れてはならないと強調していますが、卵はたっぷり入れてかまいません。そして油は170°Cより低い140〜150°Cです。割るのは三つのどれでもなく、ベーキングパウダーです。温度がゆっくり上がるあいだ、ベーキングパウダーはガスを出し続けるので、外側が固まったあとも中心にはまだふくらむ余地が残っています。
  • ここでは、先に固まる衣は失敗ではありません。臭豆腐は「熱すぎると中がふくらむ前に衣が固まり」と戒めています。サーターアンダギーでは中心はあきらめず、場所を作るために衣を割ります。外側が固まる前にふくらんだ玉は、割れずにただ大きくなるだけです。
  • ドーナツのケーキドーナツが同じ結果を記録しています。ベーキングパウダーの生地をすぐに揚げると、「ずっしりとほろほろした食感で、表面にひびが入ります。」イーストのドーナツは発酵のあいだにふくらみ、すでにふくらんだ状態で油に入ります。ベーキングパウダーの生地は油の中でふくらみます。このお菓子はその違いを形として使っているのです。
  • 低い温度は大きさと砂糖のためです。生地の重さの4分の1が砂糖なので、外側はすぐに色づきます(砂糖が甘さ以外にしていること)。一方、4cmの玉の中心にはゆっくりとしか火が通りません。170°Cでは中心に火が通る前に外側が焦げます。揚げ物が扱う温度管理は、ここでは外側の時計を内側の時計に合わせることです。
  • 中まで揚げきることが日持ちの理由です。ko.wikipediaによると、中心までゆっくり揚げたものは室温で数日もつので、一度にたくさん作られます。竹串で確かめるのは、火の通りと同時にそのことでもあります。

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