蝦餃(ハーガウ、透き通ったエビ餃子)

写真: Mshuang2 · CC0

蝦餃(ハーガウ、透き通ったエビ餃子)

皮越しにエビが透けて見える広東の点心です。透明感は技術ではなく材料によるもので、グルテンを洗い流した浮き粉(小麦でんぷん)だけが、蒸すと透き通ります。小麦粉では、何をしても白い皮になります。

材料

4人分
  • 皮
  • 浮き粉(小麦でんぷん) · 澄麺(チェンミン)。小麦粉からグルテンを洗い流したもので、中華食材店で浮き粉として売られている。代わりになるものはない100g
  • タピオカ粉 · もちもち感はこれが生む。片栗粉でもよい25g
  • 塩小さじ0.25
  • 熱湯 · しっかり沸騰していること。90°Cでは生地がぼろぼろになる150ml
  • ラード · またはサラダ油。生地のひび割れを防ぐ大さじ1
  • あん
  • 生のエビ · 殻をむいた重量。冷凍エビは完全に解凍して水気を絞る300g
  • 塩 · エビをもみ洗いする用。後で洗い流す小さじ1
  • 片栗粉 · エビをもみ洗いする用。後で洗い流す大さじ1
  • たけのこ · 下ゆでして細かいさいの目に切る。歯ごたえがないとあんが単調になる40g
  • 豚の背脂 · お好みで。ただしあんをジューシーにするのはこれ。細かく刻む30g
  • あんの調味料
  • 塩小さじ0.5
  • 砂糖小さじ1
  • 白こしょう小さじ0.25
  • ごま油小さじ1
  • 片栗粉 · エビから出る水分を抱え込む小さじ2
  • 添える分
  • 醤油 · つけだれ用。広東ではふつう何もつけずに食べる大さじ2
  • ラー油 · お好みで小さじ1

作り方

  1. エビを塩小さじ1と片栗粉大さじ1で1分もみ、冷水で2回洗う。表面のぬめりが取れて、味がはっきりし、色も澄む。

    ⏲ 5分
  2. キッチンペーパーでエビの水気を完全に拭き取る。ここで残った水分は蒸している間にあんの中で液体になり、内側から皮を破る。蝦餃が失敗するいつものパターンだ。

    ⏲ 3分
  3. エビの半分は丸ごと残すか大きく2つに切るだけにし、残りの半分は刻む。刻んだ半分があんをつなぎ、丸ごとの部分が歯ごたえになる。全部刻むと魚のすり身になる。

    ⏲ 5分
  4. エビ、たけのこ、背脂に塩、砂糖、白こしょう、ごま油、片栗粉小さじ2を加え、粘りが出るまで一方向にだけ2分混ぜる。ラップをして冷蔵庫で30分休ませる。

    ⏲ 30分
  5. 浮き粉、タピオカ粉、塩を泡立て器で混ぜる。4対1の割合にするのは、浮き粉だけだと蒸し上がった皮が破れやすいからだ。

    ⏲ 2分
  6. 湯をしっかり沸騰させ、箸で手早く混ぜながら一度に注ぐ。何回かに分けて入れると、生のでんぷんの中に火の通ったでんぷんのかたまりができる。30秒で半透明のひとかたまりになる。

    ⏲ 30秒
  7. ラードを加え、熱いうちに手で3〜4分、耳たぶくらいのやわらかさでなめらかになるまでこねる。先に冷ましてしまうとぼろぼろになり、二度とまとまらない。濡れぶきんをかけておく。

    ⏲ 5分
  8. 12gずつ(約20個)に分けて丸める。台と中華包丁の腹に油を塗り、包丁の腹で生地を押しつぶすようにのばして直径8cmの薄い円にする。めん棒でもよい。作業中、残りの生地は覆っておく。

    ⏲ 10分
  9. 皮にあんを大さじ1のせて二つ折りにし、片側だけに10〜13のひだを寄せながら閉じていく。もう片側はなめらかにぴんと張ったままにする。そうすることで三日月形が立ち、蒸し器の中で裂けない。

    ⏲ 15分
  10. 蒸し器に油を塗ったオーブンシートかキャベツの葉を敷き、餃子同士がくっつかないように並べる。くっついたところは、持ち上げるときに皮が破れる。

    ⏲ 3分
  11. すでに沸騰している蒸し器で、強火で6分蒸す。皮が透き通ってエビのピンク色が見えたら蒸し上がり。それより長いと皮が水を吸ってたるみ、破れる。

    ⏲ 6分
  12. 火を止めて30秒待ってからふたを開ける。皮が丸ごと持ち上げられる程度に締まる。すぐに出す。点心の店でも、冷めたものを蒸し直したりはしない。

    ⏲ 30秒

アレンジ

  • ニラ入り蝦餃。細かく刻んだニラ20gをあんに加えます。広東の点心店でいちばんよく見るアレンジで、香りがエビによく合います。
  • カニ入りにするなら、エビ200gに対してほぐしたカニ肉100gにすると、あんがやわらかくなります。カニは水分が多いので、でんぷんを小さじ1足しましょう。
  • 蒸し方とひだの寄せ方は、そのままマンドゥに応用できます。
くわしい説明と理由 (2)
  • 粉果(ファングオ)。潮州の親戚で、皮に米粉、あんにピーナッツとしいたけを使います。皮は少し厚く透明感も劣りますが、破れないので、初めて作るにはずっとやさしいです。
  • 浮き粉がなければ蝦餃は作れないので、別のものを作るほうがよいでしょう。同じエビのあんを小麦粉の生地で包めば焼き餃子に、濃いスープを固めて加えれば小籠包になります。透き通った皮だけは代わりがききません。

コツ

  • 6分で止めること。皮は薄くすぐに火が通り、その後はただ水を吸い続けます。たるんだり裂けたりした蝦餃は、ほぼ必ず蒸しすぎです。
  • 作り置きするなら成形して冷凍し、凍ったまま2分長く蒸します。冷蔵がいちばんよくありません。皮があんから水分を吸い出し、翌日には紙に張りついています。
くわしい説明と理由 (5)
  • 浮き粉がすべての仕掛けです。小麦粉を洗ってグルテンを取り除いた残りなので、加熱しても白く不透明に固まるたんぱく質がなく、透明になるでんぷんの糊化だけが起こります。だから小麦粉では、どれだけ薄くのばしても白い皮になるのです(生地とグルテン)。その洗う作業を家庭で最初の工程として行い、グルテンまで食べてしまう料理が涼皮です。
  • 熱湯を一度に注ぐこと。でんぷんの糊化には本当に沸騰した温度が必要です。ぬるい湯では生地がまとまらず、分けて注ぐと生のでんぷんの中に火の通ったかたまりが残ります(火加減)。
  • 熱いうちにこね、覆っておくこと。この生地は一度冷めると元に戻せず、空気にさらすと5分もしないうちに表面が乾いてひび割れます。皮は1枚ずつのばし、残りは濡れぶきんの下に置きましょう。
  • エビの水気がこの料理の勝敗を決めます。洗った後はしっかり水気を拭き、解凍した冷凍エビは絞りましょう。冷蔵庫で30分休ませるのも水分のためで、でんぷんが水分をつかまえる時間を与えます。
  • たけのこを省かないこと。エビも皮もやわらかいので、歯ごたえのあるものが入っていないと3個目で飽きます。くわいや下ゆでしたセロリの芯でも代わりになります(下ゆで)。

この料理の土台になる基本

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