スポッテッド・ディック(型で蒸すスエットのプディング)

写真: plambertuk · CC BY 2.0

スポッテッド・ディック(型で蒸すスエットのプディング)

牛の腎臓のまわりの脂、スエットで作るイギリスの蒸しプディング。スエットはバターよりずっと高い45〜50°Cでようやく溶けるので、100°Cを超えない蒸し器の中では生地が先に固まり、そのあとで脂が流れ出ます。脂が抜けたあとの穴が軽いきめになり、バターで作ると詰まった仕上がりになります。

材料

6人分
  • プディング(1.2lのプディング型1個、6人分)
  • 小麦粉(中力粉)250g
  • ベーキングパウダー小さじ2
  • スエット · 細かく刻んだ牛脂。肉屋か市販の袋入り125g
  • グラニュー糖75g
  • カランツまたはレーズン · これが「斑点」175g
  • レモンの皮 · すりおろす1個分
  • 牛乳 · 固さを見て調整する175ml
  • 塩1ひとつまみ
  • 型用
  • バター · 内側に塗る20g
  • 添えるもの
  • カスタード · クレーム・アングレーズ。作り方はイル・フロッタントのページに400ml

作り方

  1. 型の内側にバターをしっかり塗る。底に丸く切ったオーブンシートを敷くと、確実に型から出せる。

    ⏲ 5分
  2. 小麦粉、ベーキングパウダー、塩をボウルに入れ、スエットを指でほぐしながら全体に散らす。パイ生地のようにすり込まない。スエットはばらばらの粒のまま残さなければならない。最後に溶けたときに残す穴がきめになるからだ。

    ⏲ 4分
  3. 砂糖、カランツ、レモンの皮を混ぜ、牛乳を加えて、へらからぽたりと落ちるやわらかさにまとめる。練らない。

    ⏲ 3分
  4. スプーンで型に入れ、表面を平らにする。上に2〜3cmの余裕を残す。それが膨らむための空間だ。

    ⏲ 3分
  5. オーブンシートとアルミホイルを重ねてかぶせ、真ん中にひだを1本折る。そのひだが膨らむときのゆとりになり、縁の下をひもできつく縛ることで水が入らない。蒸し料理のガイドはふたから落ちるしずくをいちばんよくある失敗に挙げていて、この二重のふたはまさにそのためにあり、2時間もちこたえなければならない。

    ⏲ 5分
  6. 深い鍋に皿か台を置いて型をのせ、熱湯を型の半分の高さまで注ぐ。ふたをして2時間、静かな沸騰を保ちながら蒸す。途中で熱湯を足す。冷水を足すと温度が下がる。

    ⏲ 120分
  7. ふたを外して竹串を刺す。生の生地がついてこなければできあがり。5分待ってから皿をかぶせて返して出す。すぐに出すとへたり、おきすぎると型にくっつく。

    ⏲ 5分
  8. 熱いカスタードをかける。イル・フロッタントのクレーム・アングレーズで、イギリス版はふつう少量のコーンスターチを加える。

    ⏲ 3分

アレンジ

  • ジャム・ローリーポーリーとシロップスポンジ:同じスエット生地をジャムに巻いたもの、または型の底にゴールデンシロップを入れて蒸したもの。生地は変わりません。
くわしい説明と理由 (6)
  • スエットをバターに替えても作れますが、別のプディングになります。ずっと目が詰まって重く、ケーキに近くなります。韓国語版ウィキペディアも同じことを言っていて、ほかの脂肪を使ったり卵を加えたりする伝統的でないものを「スポンジプディングやケーキに似た」と説明しています。ベジタリアン用のスエットは似た温度で溶けるように作られていて、ずっと近い仕上がりになります。
  • ハギスもスエットを使いますが、そこではオートミールに散らした脂肪であり、ケーシングの中でゆでるので、生地が固まるときと脂が溶けるときの順番はここほど重要ではありません。プディング以外でスエットが出てくるときは、ふつう構造をまったく担いません。すき焼きは牛脂のかたまりで鍋をなでるだけで、それがその役目のすべてです。
  • クリスマスプディングとの比較:同じように蒸しますが、あちらはドライフルーツがずっと多く、ブランデーを加え、何週間も何か月も熟成させます。スポッテッド・ディックは作ったその日に食べます。
  • スポッテッド・ドッグと混同しないこと。あちらはレーズン入りのアイリッシュ・ソーダブレッドです。名付け方の理屈が同じなだけでほかに共通点はなく、焼いて作り、スエットも入りません。
  • 名前:「ディック」の由来ははっきりしません。方言のdoughがディックになった、あるいはパディックを縮めたというのがよく挙げられる説です。カランツが斑点です。
  • フルーツをふっくらさせるには、紅茶かラム酒に一晩浸します。ドライフルーツが生地から水分を奪うことはバラ・ブリスで説明されていますが、この生地は十分に水分があるので省いても構いません。

コツ

  • ふたのひだは省けません。ぴったり覆うと膨らむ場所がなく、横が割れるか、上が押しつぶされて仕上がります。
  • 足すのは熱湯で。2時間蒸気を止めてはならず、冷水1カップで20分を失います。
  • 沸騰は静かに保つ。強く沸騰させるとふたに湯がかかってたまり、いずれ中に入ります。
  • 返して出す前に5分。ほとんどの失敗はここで起きます。
  • 残りは厚く切ってバターで焼きます。翌日の定番の食べ方です。
くわしい説明と理由 (1)
  • スエットをすり込まない。手のひらのあいだですり合わせるパイ生地の癖は、スエットを溶かして広げてしまい、その瞬間にこのプディングの原理がすべて失われます。指先でほぐして散らしたら止めます。

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